社員インタビュー
好奇心と主体性で、AI時代のビジネス変革に挑み続けよう
代表取締役社長
小林 亜令
AIドリブンへの転換は社会全体の大きな潮流
2017年にARISE analyticsを設立した当時、日本企業ではまだまだ勘や経験に頼ったアナログな意思決定が当たり前の状況でした。こうした中で私たちに課せられた最大のミッションは、KDDIグループのオペレーションをデータドリブンに変革することでした。以来、私たちはKDDIグループが事業を展開する多様な産業領域で、データに基づく意思決定の仕組みづくりに伴走してきました。
それから10年近くの時を経て、このミッションは大きな進展を遂げ、現在はデータドリブンからAIドリブンなオペレーションへの変革が大きな課題となっています。これまで人間が行ってきたデータ分析・活用のプロセスをAIにシフトすることで、さらに生産性を高めるための取り組みが求められているのです。
アナログからデータ、データからAIへの転換は、日本の社会全体の大きな潮流です。ARISE analyticsが、通信、金融、エネルギーといった多様な産業領域の中で培ってきた知見やノウハウには、これからの社会の要請に応え、企業の経営を変革していくうえでの大きな可能性が潜在しています。KDDIとアクセンチュアのジョイントベンチャーという独自のポジションの中で、膨大なデータ資産とコンサルティング力を融合した高度なサービスを提供できるのは、ARISE analyticsをおいて他にありません。
「成果にコミットする変革集団」としての存在意義

とはいえ、めまぐるしい変化の時代の中でARISE analyticsの役割も変わっていかなければなりません。AIの重要性が広く社会で認知されるようになり、多くの企業がAI活用の取り組みを加速させています。しかしAIは目的ではなく、あくまで手段です。AIによるオペレーション変革が事業の成長につながらなければ意味がありません。AIでさまざまなビジネスの指標を可視化し、成果を追求し続けることが何よりも重要です。
こうした中で、私は「成果にコミットする変革集団」であることがARISE analyticsの最大の存在意義だと考えています。データ分析やAIによる仕組みづくりなど、プロセスで価値を提供する時代はすでに過去のものとなっています。AIドリブンなオペレーション変革によって、お客さまの事業を成長させるところまでコミットしていかなければ、もはや成果として認められない時代になっているのです。
この存在意義は、コンサルティング、データサイエンス、エンジニアリングといった従来のスキルの枠組みを越えて、ビジネスの上流から下流まで一貫して対応できる人材の育成によってはじめて成り立ちます。そこでARISE analyticsが力を入れているのが、ビジネスの現場の課題やニーズを精緻に理解し、幅広いスキルセットを駆使して独力で解決に導けるFDE(Forward Deployed Engineer)人材の育成です。
※FDE:コンサルティング・データサイエンス・エンジニアリングを横断し、ビジネスの上流から下流まで一貫して担うことで、お客さまの課題解決へと導く人材。
これまでも当社は、データサイエンティストが高い解像度でビジネスを理解して解決策を提示するなど、横断的なスキルを重視してきました。その方向性をさらに発展させ、コンサルティング、データサイエンス、エンジニアリングを一気通貫で担う人材を増やしていきたいと考えています。
その大前提となるのが、最先端のAI活用です。生成AIは人間を補佐するアシスタントから、人間に代わって生産性を高めてくれるエージェントへと役割が変化しています。実際、従来は手作業で行ってきたデータ分析の多くはAIエージェントによって自動化され、優秀な同僚のように動くAIをうまく使いこなすことができれば、ひとりの人材が二刀流、三刀流の役割を果たすことが可能になります。
もちろん、このようにAIを使いこなすことは容易ではありません。AIの進化のスピードは速く、それぞれの業務に適したツールは短期的なサイクルで更新されていきます。つまり、お客さまの業務を変革する以前に、自分の仕事のやり方を日々変革していく必要があるということです。この点でも、ARISE analyticsはAIの最新トレンドを常にキャッチアップし、現場の人材が積極的に利用できる環境を整え、キャリアアップを支援しています。
社会全体で求められる未来の人物像

私はビジネスパーソンとして、これまで3度にわたって社会の大きな転換を体験してきました。最初が1990年代末のモバイルインターネットの登場、次が2008年のiPhoneの発売をきっかけとしたスマートフォンへのシフト、そして今まさに進行している生成AIの爆発的な普及です。
初期のモバイルインターネット回線は低速で処理能力が低く、実用に耐えないと言われていました。スマートフォンが発売されたときも、テレビが視聴できるなどガラケーの性能が高く、日本での普及に懐疑的な声がありました。それぞれの転換期で私が目にしたのは、既存のテクノロジーで主役になれなかった人たちが、新しい時代のトレンドを担っていく姿です。既存のテクノロジーで成功を収めた人たちは、その成功体験が足かせとなって、どうしても新たな環境への移行に二の足を踏んでしまうのです。
生成AIについても、現状では人が手を動かした方がデータ分析や戦略策定の精度は高いでしょう。しかし、そのことに固執してAIと向き合わなければ、時代から取り残されていきます。ARISE analyticsではAIドリブンな組織運営を強化すると同時に、これからの時代に必要なスキルを自然と身につけることができる人材のリスキリング環境も整えています。それだけでなく、多種多様な人材が集まりながらも現場は驚くほどフラットで、社員が作り出す明るく和気藹々とした社風も、当社ならではの強みです。Great Place To Work Institute Japanの「働きがいのある会社」ランキングで6年連続ベストカンパニーに選出されていることが、その証といえるかもしれません。
個人の資質としては、「Ambition(チャレンジする)」「Respect(他者を尊重する)」「Interest(学び続ける)」「Sincerity(自分に向き合う)」「Execution(やりきる)」という当社が掲げる5つのコアバリューを引き続き大切にしながら、この5つのすべてに関わる「好奇心」と「主体性」を重視していきます。
AIをはじめとするテクノロジーの進化が激しい時代では、旺盛な好奇心で最新のトレンドをキャッチアップしていく姿勢が欠かせません。また、過去の慣習や成功体験にとらわれず、自分の業務を更新していく主体性も大切です。これに加えて、各分野の専門性を備えた人材がビジネスのさまざまなフィールドで活躍していくのだと思います。
好奇心と主体性というマインドセット、成果にコミットできる幅広いスキルセットを持った人材は、当社に限らず社会全体で求められる未来の人材像です。このロールモデルになり得る人材を数多く育成していくことも、ARISE analyticsの重要な存在意義だと考えています。
次の10年に向けた新たな成長のステージ
ARISE analyticsは創業以来、主にKDDIグループの事業変革を担ってきました。今後はこの路線を継続しつつ、KDDIグループ以外の企業や自治体にも支援の領域を広げていきます。これまでKDDIグループの変革で積み上げてきた実績をグループ外に展開することで、さまざまなお客さまの事業の成長に貢献できると考えています。
その一例が、ドローンを活用した課題解決です。私たちはKDDIの通信基地局のメンテナンスにAIを搭載したドローンを活用し、設備の異常や老朽化の点検を行っています。また、KDDIが運営する太陽光発電所でも、ドローンの監視による防犯システムで成果を上げています。こうしたインフラ設備のメンテナンスや防犯の課題は、多くの企業や全国の自治体でも高いニーズがあるはずです。
ドローンのほかにも、私たちが実績を持つ人流データの解析などの知見を活かし、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいきたいと考えています。すでにKDDIが連携協定を結ぶ自治体や研究機関とともに、複数のプロジェクトがスタートしています。
AIに代表される最先端のテクノロジーを活用したオペレーションの変革は、あらゆる企業、自治体にとって避けて通れない課題です。ARISE analyticsは次の10年に向けて、AI時代に求められる組織や人材のあり方を追求しながら、新たな成長のステージで支援領域をさらに広げていきます。「成果にコミットする変革集団」としてのARISE analyticsの次の10年には、多くの人材の好奇心と主体性に応えるさまざまなフィールドが広がっています。