組織拡大に伴う、分析プロジェクトの品質平準化に向けた取り組み

初めまして、Digital Consulting Sector(DCS), Marketing Solution Division所属の後藤です。

DCSでは、これまでに多くの分析プロジェクトを推進してまいりました。

今回は、分析プロジェクトの品質平準化に向けた、過去知見の体系化・方法論構築の取り組みについてご紹介します。

背景と課題

組織の規模が拡大し多様なテーマの分析案件を扱うようになりましたが、その中には比較的スムーズに成果につながった案件もあれば、目指していた成果に到達せずに案件終了したものも多くあります。

そういった中で、案件担当者によってプロジェクトの進め方が異なり、品質にばらつきがある ことが課題視されるようになりました。

案件担当者や分析者に依存することなく、高い品質でスピーディにクライアントにアナリティクスの価値をご提供するために、DCSでは、Analytics Delivery Method(ADM)という社内プラットフォームを整備し、過去に培った分析プロジェクト知見の体系化 を進めています。

Analytics Delivery Method(ADM)

分析プロジェクトは、大きく

  1. アセスメントフェーズ
  2. PoCフェーズ
  3. 運用フェーズ

    の大きく3つのフェーズに分かれます。

     

    それぞれのフェーズで実施すべき内容や必要なスキルも異なってきます。人員の配置・タスクの優先度を、フェーズによってダイナミックに変えていくことが重要です。

    さらに、

    分析基盤・・・アセスメント・PoC・運用フェーズそれぞれのタスクの性質に合わせた適切な環境の整備
    データガバナンス・・・分析業務や分析関連サービスの品質向上に向けたガバナンス業務・体制

    といった各フェーズに共通する要素も重要です。これらが整備されることで、分析プロジェクトのよりスピーディかつ確実なデリバリーが実現できます。

    ADMでは、これらの3フェーズ+共通要素をさらに細かなステップに分け、それぞれのステップで、

    • 何を達成する必要があるか
    • どのようなタスクを実行すべきか
    • どのような点に注意すべきか
    • 過去にどんな事例があり、どのような学びがあったか

      などをコンテンツとして体系化しています。

      ハニカムのうちの一つ一つのセルがプロジェクトのステップを表しており、それぞれのステップはさらに細かなトピックに分かれ、体系立ってまとめられています。例えば、「分析設計」のステップは、以下のような3トピックに分かれています。

      これらのコンテンツの拡充のため、定期的に社内有識者を集めた討議会を実施し、コンテンツのアップデートを行っています。また、単なる体系化で終わらせないために、各トピックに関連した社内・社外事例の投稿も実施し、より実践的なコンテンツとしています。

      おわりに

      社内の分析プロジェクト方法論整備の取り組みについてご紹介しました。

      今後もお客様にスピーディかつ確実にアナリティクスの価値をご提供できるように、方法論のさらなる整備を進めていきたいと思います。

      関連記事